こんにちは、INFP-Tの田中です。私は結婚して20年近くになりますが、その間、自分の実家に泊まったことは一度もありません。毎年、お正月もお盆もゴールデンウィークも、帰省先は常に「妻の実家」です。
こう言うと「いいじゃない、奥さんの実家に歓迎されてるんでしょ?」と思われるかもしれません。でも、実際にその場にいる私はというと、心の中ではずっと 「どう振る舞うのが正解なのか?」 を考え続け、ひたすら気を張っている状態です。
これは私だけの話ではないはずです。ネットを見ていると、帰省に関する苦痛を訴えるのは圧倒的に「妻側」の声が多いですよね。確かに、夫の実家に帰る妻が家事を手伝わされ、気を遣い続けるのは大変だと思います。でも、「夫側が妻の実家で気を遣いすぎてしんどい」という話はあまり見かけません。
「もしかして、俺だけなのか?」
そう思ってしまうほど、世間ではこの問題が語られていません。でも、私はこの 「義実家帰省ストレス問題」 を抱える夫のひとりです。
義実家にいると、ずっと「評価される側」になる
私が妻の実家に帰省するたびに感じるのは 「常に評価されている感覚」 です。
妻の家族は、私に対して優しく接してくれます。義父母も、おじいさんもおばあさんも、私を歓迎してくれているのは分かります。でも、それでも私は、気が抜けません。
例えば、こんな場面。
親族が集まって宴会が始まると、周囲はにぎやかに談笑し、楽しくお酒を飲んでいます。でも私はその輪に どう入ればいいのか分からない。誰かが話を振ってくれれば答えますが、それ以上は踏み込めない。気まずさを紛らわせるために、黙々と食べ、飲み、空いた皿を片付け、タイミングを見てお酌をする。でもそれも長くは続かず、やることがなくなると、ただひたすら黙って座っているだけになります。
「楽しそうだな」と思いながら、どこかで疎外感を感じる。みんなが笑うタイミングで一緒に笑うけれど、本心から楽しめているわけではない。
そして何より辛いのは、 自分の振る舞いが義家族にどう映っているのか、常に気にしてしまう ことです。
- 「無口すぎて変なやつだと思われていないか?」
- 「もっと話したほうがいいのか?」
- 「気を遣ってるのがバレバレで逆に気を遣わせていないか?」
こんなことをずっと考えているうちに、気力も体力も削られていきます。
「帰省は家族の行事」というプレッシャー
結婚すると、お互いの実家に帰省することは「当然の行事」となります。でも、この「当然」という言葉には、 「我慢してでも行くべき」という無言の圧力 が含まれているように感じます。
もちろん、夫婦としてどちらかの実家に帰省するのは普通のことです。でも、そこに 「本音では行きたくない」という気持ちがある人がいる ことも、もっと認識されるべきではないでしょうか。
実際、妻にこの気持ちを伝えたことがあります。でも、返ってきた言葉は「え?別にいいじゃん、気楽にしてれば」でした。
「気楽にできたら苦労しないよ……!」
そう叫びたくなりましたが、言葉にはしませんでした。
帰省を「仕事」と割り切ると少し楽になる
この状況を少しでも楽にする方法を考えたとき、心理学的に一つの答えが見つかりました。
「義実家での振る舞いを、仕事の接待と割り切る」
確かに、気疲れすることには変わりありません。でも、これはもう 「家庭のイベント」ではなく「義務としての仕事」 だと割り切ることで、無駄に悩む時間を減らせるのではないか?と考えました。
会社の飲み会だと思えば、必要最低限の会話をし、場の雰囲気に合わせて乗り切るだけでいい。自分がどう思われているか過剰に気にせず、 「適度にやり過ごす」 という意識を持つ。
実際にこの考え方を取り入れてみると、少し気持ちが軽くなりました。もちろん完全に気を遣わなくなるわけではありませんが、 「良い嫁でいなければならない」と苦しむ妻のように、私もまた「良い婿であろう」と頑張りすぎていた のかもしれません。
「夫の帰省ストレス」ももっと語られるべき
世の中では、妻側の帰省ストレスばかりが取り上げられがちですが、 夫の側にも同じような悩みを抱えている人はいるはず です。ただ、男性はこういうことをあまり口にしないので、問題として表面化しづらいのかもしれません。
もし同じように感じている人がいたら、ぜひ「自分だけではない」と思ってください。そして、 無理に楽しもうとしなくてもいい ということを、自分に許してあげてください。
私も、これからも帰省は続きます。でも、 「どうせ義務ならば、無理せずこなす」 というスタンスで、少しずつ気楽に過ごせるようになっていけたらいいなと思います。受け入れる側である義実家のほうもまた、気を使ってくれているのですから。