こんにちは、INFP-Tの田中です。私自身、3歳のころに2階の階段から転げ落ち、大きなケガをしました。その後もマイコプラズマ肺炎や川崎病の疑いをかけられるほどの重病にかかり、さらには低身長を改善するためのつらい治療を受けました。今思えば、これはほぼ体罰に相当するストレスだったのではないかと考えています。
もちろん、私の家族は私を深く愛してくれましたし、私もその愛情を信じています。一方で、子どもというのは「親の苦労」を知ることができません。幼いころの私は、「どうして親がいるのにこんなに苦しいの?」「なぜ助けてくれないの?」 という感情を抱いた可能性があります(苦しすぎて覚えていませんが一つの可能性として)。親は最善を尽くしていたはずですが、子どもの心はそう単純には処理できないものです。(成人してからはその苦労が痛いほど分かり、その感謝の念を抱けなかったことに深く負い目を感じます)
ただ、
これはある意味、残酷な脳の仕組みなのかもしれません。
「不適切な養育」という考え方
近年、欧米では「チャイルド・マルトリートメント(不適切な養育)」という考え方が一般的になってきました。これは、身体的虐待や性的虐待だけでなく、ネグレクト(育児放棄)や心理的虐待も含めた、子どもに対する広い意味での不適切な関わりを指す言葉です。
特に重要なのは、「加害の意図があったかどうか」は関係なく、子どもにとって有害かどうか で判断されるという点です。たとえ親に悪意がなくても、結果として子どもの発達に悪影響を及ぼせば、それは「不適切な養育」に当たる という考え方です。
この考え方に基づくと、私自身の幼少期の経験もまた、脳に大きな負担を与えた「過負荷のストレス体験」 として説明できるのではないかと思います。
ストレスが脳に与える影響──INFPが感じすぎる理由
INFPは、「感じる力が強い」 と言われます。環境の変化や他人の言葉に敏感で、特に幼少期のストレスを深く記憶していることが多いです。
1. 暴言が脳に与える影響──言葉のダメージは見えないけれど
ある研究によると、幼少期に暴言を受けた人の「聴覚野」の一部が、通常よりも約14%大きくなっていた ことが分かりました。
📌 これが原因で起こる可能性のある症状:
- 人の言葉を「必要以上に気にしてしまう」
- 批判や否定的な言葉に対して、過敏に反応する
- 会話のちょっとしたニュアンスを深読みしてしまう
この研究は、「言葉の暴力は脳に傷をつけないけれど、確実に機能を変えてしまう」 ことを示しています。
→ INFPが「人の言葉に敏感すぎる」傾向は、こうした脳の変化と関係があるのかもしれません。
2. 体罰や厳しいしつけが脳に与える影響──感情コントロールの難しさ
また、幼少期に強いストレスや体罰を経験すると、前頭前野(感情をコントロールする脳の部分)が小さくなる ことが分かっています(Tomoda et al., 2009)。
📌 これが原因で起こる可能性のある症状:
- 感情のコントロールが難しくなる
- 怒りや悲しみが爆発しやすくなる
- 決断力が低くなり、迷いやすくなる
→ INFPが「感情の浮き沈みが激しい」「決断を先延ばしにしがち」なのも、この影響があるかもしれません。
3. 親のDVを目撃した子どもの脳──「目の前で起こるストレス」の影響
研究では、家庭内暴力(DV)を目撃した子どもは、視覚情報を処理する脳の部分(視覚野)の容積が減少する ことが分かっています(Tomoda et al., 2012)。
📌 これが原因で起こる可能性のある症状:
- 怖い映像がフラッシュバックする(トラウマ反応)
- 視覚的な情報を処理するのが苦手になる
- 言葉の理解力が低下する
→ 「親同士のケンカを見て育った」「怖い場面をたくさん見た」経験は、脳の発達に影響を与える可能性があるのです。
「脳の傷」は癒せるのか?
ここまで読んで、「じゃあ、子どものころにストレスを受けたらもう取り返しがつかないの?」と不安になるかもしれません。
でも、脳は「可塑性(かそせい)」といって、変化し続ける性質を持っています。 つまり、適切なケアをすれば回復する といわれているのです。
実際、トラウマを持つ人に「認知行動療法」を行ったところ、9カ月で前頭前野の容積が回復した という研究もあります(deLange et al., 2008)。
回復のためにできること
- 安心できる環境をつくる
→ 自分を否定しない人と一緒にいる(心理的安全性が大事) - 自分の気持ちを理解する(心理教育)
→ 「自分は敏感すぎるのではなく、脳の影響を受けている」と知る - 過去の体験や感情を表現する
→ 日記を書く、カウンセリングを受ける、アートや音楽で表現する - 健康的な生活を意識する
→ 睡眠・運動・栄養を整え、脳の回復力を高める
まとめ:INFPだからこそ、脳を大切にしたい
私自身、幼少期のストレスが今の自分に大きな影響を与えていると感じています。でも、それを「もう変えられないもの」として諦めるのではなく、脳の仕組みを知り、適切なケアをすることで、少しずつ変えていける と思っています。
INFPは「感じすぎる」からこそ、生きづらさを抱えることが多いですが、その感受性は本来大きな強みでもあります。だからこそ、自分の脳を守ることを意識しながら、無理せず生きていきたいですね。
この記事が、同じような経験を持つINFPの皆さんの助けになれば嬉しいです。