こんにちは、INFP-Tの田中です。日々、社会の中で生きづらさを感じながらも、なんとか折り合いをつけて生活しております。
先日、読者のH/Jさんから「INFPとしての生きづらさ」に関するコメントをいただきました。拝見しているうちに、私自身の経験と重なる部分が多く、胸が締め付けられるような思いになりました。
今回は、H/Jさんの声を紹介しながら、INFPが社会の中でどのように生きづらさを感じるのか、そしてその困難にどのように向き合っていけばよいのかを考えてみたいと思います。
1. INFPに生まれて、そして感じる生きづらさ
INFPのH/Jさんは、日々の生活の中で消耗し、「もう人生をやめたくなるほどの絶望感」を抱えているそうです。
「世の中の人はみんな平等に辛いのだ」と思っていたけれど、どうやらそうではなかった。周囲の人たちは「だるい」とは言うものの、命を削るような苦しみを抱えているわけではないと気づいたとき、さらに孤独を感じた——そのお気持ち、とてもよく分かります。
私自身も、なぜ自分だけがこんなにも敏感で、疲れやすく、日々の出来事に強く心を揺さぶられ、消耗してしまうのかと考えたことがあります。もっと気楽に生きられたらどんなに楽だろう、そう思うことも少なくありません。
2. 「コミュニケーション力」という言葉への恐怖
「コミュニケーション能力」という言葉を耳にすると、INFPの方だと思わず身構えてしまう方も多いのではないでしょうか。
「社会人として当然」とされるこのスキル。しかし、私にとっては「遅刻防止力」や「定期的な食事摂取力」と同じように、意識して努力しなければ維持できないものです。それどころか、意識しすぎると逆にうまくいかなくなることもあります。
会話が苦手な私は、常に「相手の時間を無駄にしているのでは?」と不安になりながら話しています。H/Jさんも同じように、会話中に「自分の話がつまらないのでは」と悩んでいらっしゃるようですね。
ですが、本当に相手は私たちとの会話を退屈だと感じているのでしょうか?
私たちは、自分自身を過小評価しすぎているのかもしれません。会話の上手・下手を気にしすぎるあまり、必要以上に萎縮してしまっているのではないでしょうか。
3. 声をかけることの難しさ
職場で事務員さんに声をかけようとしても、なかなか勇気が出ない。
「すみません」と話しかけたのに、相手が気づいてくれない。周囲の人は気づいているのに、当の本人だけが気づいていない。その状況に気まずさを感じ、再び声をかけることをためらってしまう。
私自身、吃音があるため、一度声が詰まると余計に焦り、さらに声が出なくなることがあります。
こうした場面では、「手を使う」ことを意識しています。
たとえば、声をかける前に軽く手を振って相手の注意を引いたり、メモを渡したりするのです。小さな工夫ですが、少しずつ自信がついてきます。
4. INFPは「影の努力家」なのに評価されにくい
社会では「アウトプット」が重視されます。つまり、「いかに目立つか」「いかに発言するか」が重要視されるのです。
INFPは、どちらかというと「静かに頑張る」タイプの方が多いのではないでしょうか。
自分の仕事を黙々とこなし、周囲のフォローもしながら、縁の下の力持ちとして会社を支えている。
しかし、静かに努力する人ほど評価されにくいのが現実です。
「こんなに仕事を抱えているのに、誰にも気づかれない」
「周囲にアピールするのは気が引ける」
こうした悩みを抱えていらっしゃる方も多いでしょう。
ですが、ここで一つお伝えしたいことがあります。
「評価されないからといって、あなたの価値がないわけではない」ということです。
目立たなくても、確実にあなたの仕事は誰かの役に立っています。
すぐに評価されなくても、ふとした瞬間に「あの人がいてくれて助かった」と思われる日が来るかもしれません。
5. INFPでも生きやすい場所は必ずある
INFPの方にとって、社会は生きづらい場面が多いかもしれません。
しかし、「生きづらい=どこにも居場所がない」わけではありません。
私自身、過去に何度も「この仕事は向いていない」「社会は理不尽すぎる」と絶望してきました。しかし、今ではなんとか折り合いがつけられています。
H/Jさんも、もしかすると今の環境が合っていないだけかもしれません。
もし今いる場所が苦しいなら、環境を変えることも選択肢の一つとして考えてみてください。INFPの特性を活かせる職場や、生き方は必ずあります。
あなたは一人ではありません。
ご自身に合う環境を探しながら、一緒に前に進んでいきましょう。