INFP人生記

著者:MBTI診断INFP-T/男/家庭持ち/1980年生/吃音/HSP/営業職

INFPはなぜ怒りを爆発させてしまうのか?共感疲れと家庭内ストレスとの向き合い方

INFPの私が怒鳴った夜。感情の限界点を越えた瞬間

こんにちは、INFP-Tの田中です。 今日は少し恥ずかしい話をします。 私が、妻に対して怒鳴ってしまった夜のことです。INFPといえば温厚で穏やか、怒りを表に出すことが少ない性格。でも、そんな私にも限界がありました。 怒りをぶつけてしまったあの夜、私は自分自身と深く向き合うことになりました。この記事は、その記録です。 INFPとして、夫として、父親として、感情とどう付き合えばよかったのか──そんな問いに悩む誰かの参考になればと思います。

テレビを観たかっただけなのに──小さな希望が崩れるとき

土曜の夜。 私は、年に2回だけ放送される大好きなテレビ番組を楽しみにしていました。昔からのファンで、録画もできない特別番組(家のレコーダーを妻に占有されるため)。ビールを片手に、静かな時間を過ごす…はずでした。 けれど、妻は風邪で体調が悪く、キッチンで家事をしていました。 「この体調で家事してるのに、あなたはテレビ?」 そう言われたとき、空気が凍ったのを覚えています。 たしかに、彼女の言い分は正しい。でも、私だって疲れていた。 「今夜くらい、自分の時間を楽しんでもいいんじゃないか」 そんな小さな希望が、怒りの言葉で押しつぶされた気がしました。 結局、テレビを観ることはやめ、私は黙ってパソコンの前に座りました。 でも、それが火に油を注ぎました。 「逆ギレするなら、観ればいいじゃない。どうぞどうぞ」 その一言で、私の中に溜まっていた感情のダムが、静かに決壊しました。

矛盾への敏感さと、心の爆発

深夜、妻がトイレにこもってスマホを見ているのを見たとき、私は思いました。 「子どもたちには“スマホ禁止!”って怒るのに、あなたは…?」 その矛盾に耐えられず、私はつい怒鳴ってしまったんです。 「いつまで入ってんだよ!!」 あの瞬間、私は完全に“INFPらしからぬ自分”になっていました。 でも、その怒りは、単なる苛立ちではありませんでした。共感疲れ、期待の裏切り、そして積み重なった我慢。すべてが溢れ出た結果だったのです。

INFPは怒らないわけじゃない。「限界まで我慢する」だけ

INFPは確かに怒りにくい性格です。 他人の感情に敏感で、争いを避ける傾向が強い。 けれどそれは、「感情を持たない」のではなく、「自分を押し殺す」ことに近いのです。 私も、今回の件の前から、何度も小さな不満を飲み込んできました。 ・子どもに厳しすぎる妻の姿 ・家族全体が緊張する空気 ・自分の時間が思うように取れない日々 そういった「ちょっとした我慢」が、気づかぬうちに積もり、ついに限界を越えた。 怒りを爆発させたのは、一晩の出来事ではなく、「積み重ねの結果」だったのです。

感情に向き合うINFPに必要なのは、“許し”だった

怒鳴ったあと、私はひどく自己嫌悪に陥りました。 「なんてことをしてしまったんだ」 「妻を、家族を傷つけたかもしれない」 けれど、同時にこうも思ったんです。 「昔の自分なら、もっと酷い言葉をぶつけていたかもしれない」 「それを抑えられただけでも、少しは前進しているんじゃないか」と。 INFPは、感情に対して非常に誠実です。 だからこそ、一度怒りを出してしまうと、自分を激しく責めます。 でも、その責めは、時に自分を追い詰め、苦しめてしまう。 感情に素直であること。 でも、それ以上に、自分を許すこと。 それが、INFPにとって一番大切な学びなのかもしれません。

家庭という「逃げられない人間関係」でどう生きるか

INFPにとって、家庭や職場など“逃げられない人間関係”は、正直かなりハードです。 常に人の感情を感じ取り、気を遣い、我慢をする。 でも、家庭とは、「ぶつかることも許される場」であるべきだと私は思います。 本音を出すことができず、いつも良い人でいなければならないなら、それは家族ではなく“職場”と変わりません。 だから、私は今回の出来事を「失敗」ではなく、「必要な摩擦」だったと捉えたい。 その摩擦の中で、私たちは少しずつ関係を調整していく。 そう信じて、もう一度話し合ってみようと思います。

INFPが感情と上手につき合うために

最後に、INFPの私が今回感じた「感情とのつきあい方のコツ」をまとめておきます。

  • ① 小さな不満はメモに吐き出す
  • ② 他人の矛盾を責める前に、自分の期待値を整理する
  • ③ 「怒り=悪」ではなく、「境界線を守るためのサイン」として見る
  • ④ 怒ってしまった自分を責めすぎない
  • ⑤ 自分にも優しく。ときには開き直る勇気も必要

私たちINFPは、優しさと共感の塊です。 でも、それは裏返せば、自分自身のケアを後回しにしてしまいやすいということ。 だからこそ、「感情に正直であること」と「自分を許すこと」、この2つを忘れずに生きていきたい。 最後まで読んでくださってありがとうございました。