ヘミングウェイ 老人と海
こんちには。100冊プロジェクトです。(小説100冊読んだらコミュ障が治る)
今回読んだ本は、往年の名作小説ヘミングウェイの「老人と海」です。
あらすじは、一言でいうと、
ベテラン老人漁師サンチャゴがすっかり老いぼれて冴えない日々を送る中、昔一緒の舟に乗り漁に出ていた少年に励まされ、一念発起して大格闘の末、大魚を捕まえるも、沖からの帰路で次々とサメに船尾につないだその大物魚を食われてしまい、最後にはすっかり骨だけになるという何とも残念な結果になるお話です。
勇ましいサンチャゴの死闘と、人生の終末期における哀愁。
どんなに力を尽くしても、乗り越えられない運命の壁はあり、頑張れば報われるわけじゃないんだよ、というこの世の真理を軽妙に例えられています。
もうすっかり年老いて体の自由も利かないなか、それでも自分の生活や応援してくれる人のためにもう一度頑張ろうと動いた結果、これかい。。
老人は言うのです。
「海に出るんじゃなかった。家で新聞の上に寝っ転がっていりゃよかったんだ」と。
なんとも残酷です。
ただ唯一の救いは、最後骨と頭だけになった舟に括られたその獲物(人間一人が一冬越せるくらいの大きさ)が他の漁師に見つかり、「こりゃ18フィート(5メートル半くらい)はあるぜ!」と驚いてもらえたところです。もっとも文中の表現としてはさらっとしていて、だから報われたという感じではなかったのですが。
読後のやるせなさがすごい作品でした。私は頭の中でこの爺さんが無事に獲物を持って帰りハッピーエンドになった世界を想像してあげました。