INFP人生記

著者:MBTI診断INFP-T/男/家庭持ち/1980年生/吃音/HSP/営業職

二重表現の罠?言葉選びのコツと会話の沈黙を埋める心理

こんにちは、INFP-Tの田中です。今日は、「初デビュー」という自分でも笑える言葉を職場で発してしまったお話をしようと思います。

何かを始める時に使う「デビュー」という言葉ですが、そこに「初」を付け加えるとどうなるでしょう?

そうです、二重表現です。

「デビュー」はすでに「初めて」を意味しているので、「初デビュー」と言うのは、「初めての初めて」ということになり、これはもう言葉の無駄遣いですね。


二重表現の例、あなたも使っていませんか?

私がやらかした「初デビュー」のような二重表現、日常でも意外とよく目にします。例えば:

  • 腹痛が痛いです
  • その危険は危ないですね
  • 製造メーカー

これらの例を聞いて、「確かに!」と思った方もいるのではないでしょうか?特に焦って話している時や、何かを強調したい時に、こうした表現がポロッと出てしまうことがあります。


二重表現の心理的背景:なぜやってしまうのか?

私自身、言葉選びには人一倍気を使っています。国語辞典を片手に勉強していた時期もあるくらいです。でも、それでもこうした言葉のミスはなくなりません。

ここで私が考えた仮説をお話ししましょう。

1. 沈黙への恐怖

二重表現は、沈黙を埋めようとする無意識の行動なのではないかと思います。沈黙が続くと緊張感が高まり、その場を埋めるために「余計な言葉」を付け加えてしまうのです。

2. 言葉数を増やそうとする無意識の努力

普段から口数が少ないと感じる人ほど、会話を続けようと無意識に言葉を盛ろうとすることがあります。私が「初デビュー」と言ったのも、「デビュー」だけでは何となく物足りなく感じたからかもしれません。

3. 脳の過負荷状態

会話が高度なスキルであることを考えると、特に緊張した場面では脳が適切な言葉を選び出せず、つい余計な言葉を重ねてしまうのです。


吃音と二重表現の関係?

実は、私自身吃音を持っています。「あああの」「それそれそれですね」といった繰り返し表現が多く出るタイプです。これもまた、沈黙を埋めようとする心理が大きく関係しているのではないかと感じます。

言葉に詰まる時、脳はとっさに沈黙を避けるための言葉を選びます。その結果、繰り返し表現や二重表現のような「形を変えたドモリ」が生じるのかもしれません。


二重表現を防ぐための3つのコツ

では、どうすれば二重表現や言葉のミスを防げるのでしょうか?以下にいくつかのコツをご紹介します。

1. 会話のテンポを落とす

焦ると余計な言葉が出やすくなります。一呼吸置いて、言葉を選ぶ時間を作ることでミスを減らせます。例えば、「初めてデビューします」と言いそうな時、「デビューします」と簡潔に言い直す意識を持つだけで十分です。

2. 自分の「よく使う癖」を把握する

自分が普段どんな二重表現をよく使うのか意識してみましょう。たとえば、「逆に」「めちゃくちゃ」など特定の言葉が多いなら、少しずつ他の言い回しに変えていく練習をしてみてください。

3. シンプルに伝える練習をする

話す際に、簡潔に伝えることを意識してみましょう。たとえば、「翻って」という言葉を使う練習をするのも一つの方法です。「翻って考えると…」というように、少し余裕を持った表現を試してみると、会話に自信がついてくるかもしれません。


最後に一言:二重表現も個性の一部?

二重表現や言葉のミスは、コミュニケーションの中でどうしても起こるものです。もちろん完璧を目指して改善していくのも良いですが、時にはそれを自分の個性として受け入れることも大切です。

私も「初デビュー」のような言葉を職場で放ってしまった自分を少し笑えるようになりました。ミスを恐れず、少しずつ改善していく。その姿勢が大事なのではないでしょうか?