INFP型・HSPのブログ

MBTi診断INFP型でHSP、40代家庭持ち営業マンの日記

椅子を少し引っ込めてもらうだけで悪い気がする

事務所などで人の座席の後ろを通る時、だいたいの人は空気を察知して、そっと椅子を内側に引っ込めてくれます。 私も鋭敏に察知してその辺りは同じように反応します。

誰かが後ろを通る時、邪魔にならないように配慮する、当たり前のことと思って私はそうします。また、これは高度な要求だと思うので、仮に人が椅子を引っ込めてくれなくても私は取り立てて気にしません。 通れなければ「ちょっといいですか?」とお伺いを立てて、気づきを促し、引っ込めてもらうようにします。

というように字に起こすと大した問題でもなさそうですが、私の場合、実はこういったことにも心のエネルギーを使ってしまいます。

相手に何かを催促したり、甘えたりすることが基本的に苦手で、そうしてもらうことで何かとても返しきれない負債を背負った気分になる私ですから、こんな些細な日常のことでさえ消耗してしまうのです。

だから私は、 よほど狭くて通れない場合を除いて、そぅっとそうっと、まるで忍者が屋根裏で抜き足差し足するように気配を消して通り抜けようとするのです。

けれど、いくら影の薄いこの存在も、やはりこの世にはしっかりと物理的にその細胞が存在しているようで、座っている相手にさっと気が付かれてしまい、さりげなく、

スッ

っと椅子を引っ込めて、 まるで赤絨毯を分けてセレブがその花道を滞りなく通れるように寄り分ける警備員たちの鋭敏で確固たる決意をもった意思をかんぜずにはいられなく、とても申し訳なく感じてしまうのです。

この道は、 この利他の心。 このちっぽけな存在のために わざわざそのエネルギーを駆使して こじ開けてくれた この道を 私は涼し気に通るのか

このお返しはいつか せねばなるまい

この肉体を犠牲にして 何を捧げればよいだろう

それほどまでに申し訳なく感じてしまいます。